朝には一時、雪も舞ったこの日。
2月9日 水曜日。
私にとっては今年初めての、そして久しぶりのセンター訪問となりました。
1日目の部屋で、まず目を引かれたのがこの3頭。


ここで知り合った3頭なのでしょうが
ぴったりと寄り添ってお互いを暖めあっているかのようです。
微笑ましいと 一瞬 頬が緩みかけますが
すぐに切なさで胸がいっぱいになります。

今日 お迎えに来たのは この子。
[
広告]
VPS <撮影:金子さん>
その身一つで なんとか寒さをしのごうと
小刻みに震えているこの子。
他の部屋を見学する前に 職員の方がここから出して引き渡して下さいました。
2日目の部屋。

譲渡対象として首に赤い紐がつけられた子。
つけられていない子。

控えめながら じっとこちらの瞳をみつめます。

以前アパートに居た
アメリカン・コッカー・スパニエルの 『 ランク 』を思い出します。
吠えることなどありませんでした。
3日目の部屋。

この部屋には3頭。
赤い紐がついているのは 手前のセッターの子のみ。
隅にいる白い子は おとなしく穏やかそうな子。

とても綺麗なダルメシアン。

それまで黙っていたこの子も
やはり言いたいことがあるのでしょう。
天に向かって訴えていました。

「 ボクはここにいる。
ボクはここにいるんだ。」
と。

きっと生きてここから出るんだよ。
またのびのびと走るんだよ。
4日目の部屋。

床に伏せていた子が、私の姿を見るなり駆け寄ってきてくれました。

カメラを構えるたびに、小首をかしげてみつめる子。
人懐こいこの子の首に赤い紐はありません。

わざわざお座りしてくれた子。
頑張って検疫を乗り切ってね。

奥の方には、全くお顔を見せてくれなかった子も。
具合が悪いのでしょうか。
寒いものね。
床は冷たいもの。
何より心がさびしいよね。
動く気力もなくなるよね。
最終部屋。
ガラスから中を覗き込んでどきっとしました。
なんて良く似た2頭。

ちょっと困ったようなお顔で
でも穏やかな瞳で私を見つめる視線はひと時もそらされることはありませんでした。
2頭とも若くはないでしょう。
そっと寄り添っていました。

一頭だけ写っていますが、すぐそばにもう一頭が。
きっと生まれてからずっと、そうしてきたのでしょうね。
いつもいつも一緒に歳を重ねてきたのでしょう。
どこに行くのも、何をするのも君たちは一緒だったのかな。
もう少ししたら
やっぱりいつものように
一緒に
今度は天国へ昇っていくのだろうか。
一頭だけで逝く子たちもいるのだから
それがせめてもの救いだなんて思うのはあまりにも悲しすぎる。
<* 2/11追記 : ちばわん さんの 愛護センターレポート
によると、持ち込まれた5歳の女の子たちだそうです。
持ち込み翌日の金曜日は祝日(2/11)のため、処分機は稼働させていないだろうとのお話も記事に掲載されています。>

君たちも

君も。
ただ 待つしかないのかな。
私には その姿を見ていることしか出来ない。
この日はいつもの担当の方がいらっしゃらず 詳しいことは伺えませんでしたが
収容棟内で感染症が流行っていると他の職員さんからお話がありました。
確かに、検疫中の子たちが隔離される部屋には
ほとんど犬たちの姿はありませんでした。
子犬たちや小型犬たちが検疫明けを待つステンレスケージも
使われていたのは4つだけ。
ケージの奥で丸まって出てこない子。
お洋服を着ているのに毛が伸びてぼさぼさの子。
連れて行ってと声は出さずとも体全体で呼びかけていました。

兄弟犬4頭でしょう。
全員で検疫を乗り切るんですよ。

君たちもしっかりね。
せっかく生き延びるチャンスなのだから。
負傷動物たちがいる部屋も、とても静かでした。

冷たい床に横たわる小柄な子たち。
生きて。

生きて。
君のその瞳の中の強い力を信じたい。
イングリッシュセッターの女の子。
推定年齢は7~8才でしょうか。

<撮影:金子さん>
元気良く外に出て行きました。
車の中ではとても大人しく、首につけられたカウベルが鳴ったのは出発前の1回だけ。
乗り慣れているのでしょう。

<撮影:金子さん>
『 椿姫(つばきひめ)』 この寒い季節を生き抜く花の名を選びました。
施設内で写真を撮っていたところ
一般の方があたふたとやっていらしゃいました。
収容部屋を覗き 名前を呼びかけて確認が出来たようです。
「 良かった、本当に良かった。」と返還手続きに向かわれました。
その間、廊下に出されて係留されお迎えを待っていた子。
尻尾をぶんぶん振って
私にも安心した表情を見せてくれました。
よかったね
ゆるい首輪をすり抜けて
一人でお散歩に出てしまったそうです。
一度着けてしまったら、それっきりになっていませんか?
首輪は緩むことがあるし、外れてしまうことだって。
迷子札の連絡先も読み取れなくなることだってあるのです。
センターでは最近他にも返還された子が2頭いたそうです。
その子たちはどちらもマイクロチップを装着していたとのこと。
職員の方も、そのことをとても喜んでいらっしゃいました。
マイクロチップの重要性が改めて感じられました。
例え長い放浪などで外見の変化があったにしても
埋め込まれたマイクロチップがわが子であるという確実な決め手となるわけですから。
センターの方たち 保護団体の方たちも声高にマイクロチップの装着を訴えていらっしゃいます。
もちろん 私たち CACIでも。
少しづつ 少しづつ
まだほんの小さな一歩ではあるのかもしれませんが
その成果が表れてきているのでしょう。
「 たくさんの犬猫が殺処分されると聞くけれど
本当に そんなにたくさんいるのかしら?」
この日の午前中 ある人にそうたずねられました。
ーいるのです。
「 可愛い犬猫を手放せる人たちが
本当に そんなにたくさんいるのかしら?」
とも。
ーいるのです。
しかも大勢。
もっと知って下さい。
もっとその事実を広めて下さい。
私も何度でもお答えします。
殺処分される子は後を絶たないのだと。
桃金
この現状を広く知って頂くために、ランキングに参加しております。
いずれか一つ 一押し お願い致します。
にほんブログ村
にほんブログ村
にほんブログ村
にほんブログ村こちらのランキングへも
いずれか一押し お願い致します。

スポンサーサイト