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届かぬ願い・・・

11月2日(火曜日)

朝、センターの獣医師の先生よりお電話をいただいた。

『検疫中のセターの具合があまりよくありません。明日は祭日なので今日来られますか?
早いほうがいいかもしれません』


胸騒ぎがした。

先生からこのようなお電話を頂戴することはめずらしい。


午前中にセンターに向った。




検疫をお願いしていた9歳 持込のセター

033シェリー


検疫室でずっと座らぬまま、目を閉じている。
体はびしょびしょ・・・


収容できる数に限りがある中、でも、それでも助けたい命の子達が
ひしめき合う部屋・・・・

これは、管理が悪いとか、そういう問題ではない。

置ききれないとわかっていても
助けたい命が多く、どうしようもないのだ・・・

スペースがないのだ・・・・



わかっている・・わかっている・・・・



でも、 悲しくて、悲しくて・・・・・


生きているのに、こんなに辛いとは・・・・。






そして、もう1頭。




『今なら何とか生きられるかもしれない』

先生の心の声が聞こえたような気がした。

『センターではこれ以上して上げられない・・・
今なら間に合う、今なら・・・・今こうして生きているから・・・』




先生に毛布をいただき、座席の後ろに乗せる場所を作った。

そう、あの子・・・・


ガリガリに痩せた状態の悪いセター。

検疫室でぶるぶると骨だけの体を震わせていた。



とにかく早く連れて帰ろう・・・


先生に抱かれ、そして車へと・・・

074レイ


近くで見ると、驚くほどの細さ・・・・

衰弱しきっていることがわかった。

076レイ-1




2頭を車に乗せ終わり
収容部屋へと戻った。


君津保健所から来た、セターの様子と
持ち込まれたセターを見に・・・。



君津の子は元気にしていてくれた。
お迎えまであと少し、頑張れ!!


003君津セター♂




持ち込まれたセターがいた・・・・・
収容情報に載らない持込の動物達。


最終部屋から、他の部屋へと移動しておいてくれた。


そう、チャンスがあるかもしれないと・・・・



030セッター
032セッター
026セッター ♂


動かない。


高齢なのか、全く動かない。



状態を見るために、部屋から出してもらった。




瞼を開けた瞬間、どうして動かなかったのかがわかった。



047全盲のセター
051セッターCP















見えていないのだ。




見えないから、動けなかったのだ。





飼い主さん、どうしてですか?




こんな残酷なことどうしてするのですか?



もう、若くはないのに、目が見えなくなったから殺処分??



どうして、最後まで・・・・・




毎回、毎回、ここに収容される子達を目の前に思う。



















恐怖の中にいるこの子達は、何の罪を背負うのか。


バカ飼い主の罪を全て背負って逝く子たち・・・・。




命を守るために、一時捕獲収容するこのセンターでも

『死の匂い』を感じ取っているのです。




ひしめき合う、犬達の間には常に『死』への恐怖があるのです。



動けば咬まれる恐怖・・・・・



ご飯を食べれば狙われる恐怖・・・・・



叫び声が響き続く恐怖・・・・・







身動きできずに、ただじっと座っている犬達の姿・・・・


0213日目の部屋



今はもう、この世にはいない子ばかりが写るこの画像。


最後の日まで、安らかな時間は訪れることなく


命を奪われていった犬達・・・・・



こんな目にあわせる人間を、恨むことなく逝ったのでしょう・・・。





この全盲のセターを引き受けることにした。







今は全てを救うことも


これ以上、命の選択をすることもできない。



犬種を限ることを選んでいるのに、これ以上


何を選ぶというのか・・・。






救えない命が、救えたのに逝き急ぐ命が 今、目の前に・・・・・。





2日連れ帰ったセターの男の子。


午後11時20分に旅立ってしまった。


暖かい毛布の上でようやく 震えが止まったのもつかの間・・・・



わずか数時間のことだった。



名前もないままに・・・・





次の日、フリマだった。



朝の手伝いを済ませ、私はお寺へと・・・・




桃金さんの声が 後ろから聞こえる。



『ボンさん、素敵な名前つけてあげてくださいね・・』 と。




後ろを向いたまま、うなづくのでいっぱい、いっぱい。








ブルーのバラが良く似合う素敵な男の子。

『レイ』 と名付けました。


柔らかな毛布に寝かせてあげることができただけ・・・


皆さまからいただいた毛布、本当に助かりました。


この子を生かしてあげることができなかった・・・


生きてほしいと願っても衰弱した体は、もう持ちこたえることができなかったんだね。


本来あるはずの体重の半分しかなった、レイ君。





安らかに・・・。


002レイ






レイのお寺の帰り、今度は9歳♀の具合が悪く緊急で病院へ・・・


077シェリー-1


子宮蓄膿症かも知れないと・・・・


『シェリー』


かなり危険な状態となってしまった。


015シェリー



血液検査の結果

子宮蓄膿症が破裂寸前

そして、重度の糖尿病。


緊急オペをするしかなかった。



手術は成功し、現在入院をしながら糖尿病の治療をしている。


手遅れにならずに済んでよかった。


センターの先生のおかげです。


ありがとうございました。





私達の思い、届かない思い・・・・

悔しくて、やりきれなくて、どうしようもない・・・・




なぜ、最後まで飼いきれないのか・・・・


なぜ、ペットショップで生態を売るのか・・・・


なぜ自分の腕の中で、最後を看取らないのか・・・・


なぜ、ガス室のスイッチを押させるのか・・・・


なぜ、安楽死を選択しないのか・・・・


なぜ、新しい飼い主を探そうとしないのか・・・・


なぜ、いなくなったら探そうとしないのか・・・・


なぜ、迷子札をつけないのか・・・・



なぜ、あなたは保護した犬を保健所に送るのか・・・・

057負傷子猫11月009子犬たち053プードル042最終部屋-1040最終部屋11ハスキー目の子023小さい子011ブリタニー



なぜ、飼いきれないとわかっていて増やすのか・・・・

なぜ、人は動物を飼うのか・・・・



  動物がもたらす人への愛は無償のものです。

  どうか、最後まで責任を持って育ててください!!



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Comment

  • 桃金
  • URL

どんなにお忙しくても、私達が収容棟にいると、必ず顔を見せて色々な説明をして下さるO先生。
いつも犬の事を考え、我々にきちんと向き合って下さること、本当に感謝しております。

そして、O先生だけでなく、何とか1頭でも救いたいとご尽力頂いているセンターの皆様。
 
本当にありがとうございます。



レイくん。

ボンさんが言っていた通り、ブルーのバラの花が良く似合っています。
他の色とりどりのお花も良く似合う、かわいらしい綺麗な子。
レイくん、君にぴったりのとても素敵な名前がついたね。
本当によかった。
 


ボンさん。

センターで止まらなかった震えが、暖かい毛布とボンさんの腕の中で、旅立つ前には治まったとおっしゃってましたね。
レイくんを温かく送り出して下さって、本当にありがとうございました。

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